
奈良県御所市の高鴨神社へ行ってきました!
金剛山の東のふもと、葛城の山あいにある神社です。全国にたくさんある鴨(加茂)の名前がつく神社の元宮とされていて、日本でも最も古い神社のひとつと言われています。
高鴨神社について
高鴨神社があるのは、御所市の鴨神という集落。京奈和道の御所ICからだと車で10分ほど、バスなら「風の森」というきれいな名前のバス停から歩いて15分ほどのところです。

一の鳥居の両脇にいる狛犬が、すっかり苔をまとっていました。ここでもう「古い神社に来たな」という感じがします。

境内の御由緒の看板には、こんなことが書かれていました。
当地は少なくとも縄文晩期より集落が形成され、祭祀が行われていたことが近年の考古学調査で明らかになっていること。高鴨神社は全国の鴨(加茂)系の神社の元宮で、古代より祭祀を行う日本最古の神社の一つであること。
京都の上賀茂神社や下鴨神社の名前は誰でも知っていますが、そのおおもとがこの静かな山あいにある、というのがなんだかすごいですよね。
御祭神と創建時期
主祭神は阿遅志貴高日子根命(あぢしきたかひこねのみこと)。またの名を迦毛之大御神(かものおおみかみ)といいます。
看板によると、記紀のなかで「大御神」と名のつく神様は、天照大御神・伊邪那岐大御神とこの迦毛之大御神の三神しかおられないそうです。しかも死した神々をも甦らせることができる御神力の強い神様だと書かれていました。心身の再生を願って参拝する人が多いのも納得です。
迦毛之大御神は北は青森県から南は鹿児島県まで約300社で、妹神の下照姫命は全国約150社でお祀りされているとのこと。福島県一宮の都々古別神社、栃木県日光の二荒山神社、高知県一宮の土佐神社など、鴨の名がつかない神社も数多いそうです。
このほか、事代主命・阿治須岐速雄命・下照姫命・天稚彦命が祀られています。
本殿は国の重要文化財で、天文十二年(室町時代・1543年)の再建です。
| 御祭神 | 阿遅志貴高日子根命(迦毛之大御神)・事代主命・阿治須岐速雄命・下照姫命・天稚彦命 |
| 本殿 | 国指定重要文化財。天文十二年(室町時代・1543年)再建 |
| 社格 | 延喜式内社 |
| ゆかり | 全国の鴨(加茂)系の神社の元宮 |
高鴨神社に行った感想
正直、着いてまず驚いたのが境内の広さと静けさでした。

境内の一角には大きな池があります。宮池と呼ばれる池で、まわりの木がそのまま水面に映っていました。

池に張り出すように板張りの舞台が組まれています。誰もいない舞台の上には、木から落ちたものが一面に散っていました。

手水舎の水の出口は龍の口。池のほとりに立っていて、まわりの緑と合わせて絵になる場所です。

参道はまっすぐで、両側は背の高い杉木立。4月の午前中に行ったので、木の間から光がまっすぐ落ちてきていました。
参道の突き当りは石段になっていて、二の鳥居の向こうに社殿が見えます。石段の両脇の杉がとにかく太くて、見上げるとちょっと首が痛くなるくらいでした。

境内の奥には朱の鳥居が並ぶ道もあります。人の気配がまったくなくて、まっすぐ続く朱色がきれいでした。

こちらは西宮。多紀理毘売命・天御梶日女命・瀧津彦命・塩冶彦命が祀られています。

朱塗りの摂社は彩色が鮮やかで、緑の中にぽつんとあるので余計に目を引きます。

そうかと思えば、木の根元に苔むした小さな祠がぽつんとあったりして、境内をひと回りするだけでもかなり見どころがありました。
高鴨神社の基本情報
| 観光地名 | 高鴨神社(たかかもじんじゃ) |
| 住所 | 奈良県御所市鴨神1110 |
| 電車・バスでのアクセス | 近鉄御所駅から奈良交通バスで約30分、「風の森」下車 徒歩約15分 |
| 車でのアクセス | 京奈和自動車道 御所ICから約10分 |
| 駐車場 | 第一駐車場(正面鳥居より西)10台、第二駐車場(正面鳥居より東100m)30台 |
| 入館、拝観料など | 無料 |
| 拝観時間 | 自由 |
日本さくらそう500余種を守り伝える神社
高鴨神社がもうひとつ有名なのが日本さくらそうです。

境内の説明板によると、日本さくらそうは江戸時代の寛文年間(1661〜1672年)から栽培が始まり、元禄・享保・文化文政と江戸文化の発達にともなって品種を増やしていった、純日本産の古典園芸植物だそうです。
荒川のほとりや浮間ヶ原・戸田ヶ原に自生していたものを、鷹狩りや野外に出かけた江戸の文人墨客が持ち帰って鉢植えにし、将軍に献じたことでその名を高めたと伝えられているとのこと。小林一茶の「わが国は草も桜を咲きにけり」という句も紹介されていました。

高鴨神社には、現存しているほとんどの品種にあたる約500余種・2000数百鉢が保存栽培されています。説明板には、このさくらそうは昭和35年に宮司が京都の自邸から持ち運んできたもので、明治末期から父子四代にわたって蒐集し愛培してきたものだと書かれていました。四代がかりというのがすごいです。
私が行ったのは4月18日で、鉢はきれいに並べられていましたが、咲きそろうのはもう少しあと。見頃は4月下旬から5月上旬だそうなので、さくらそう目当てなら少し遅めに行くのがよさそうです。

御神木のあいだから光が落ちてくる、気持ちのいい神社でした。全国の鴨社の元宮という肩書きのわりに観光地化されていなくて、静かにお参りできるのがいちばんの魅力やと思います。御所まで来たら、ぜひ足をのばしてみてください!





















コメント