二上山について
二上山(にじょうざん・ふたかみやま)は死火山で活動時期は放射年代測定から約1400万年前と推定されている。
金剛山地の最北にあたり中央構造線断層帯(金剛山地東縁)が走っている。また、登山をするにも最適な高さで北方の雄岳(517m)と南方の雌岳(474m)の2つの山頂がある双耳峰である。
二上山の北側の春日山付近の地域で遺跡が多く発見されていることから二上山北麓遺跡群とも呼ばれている。旧石器時代~弥生時代にかけては多量の剥片・砕片・石核・くさび形石器・敲石類が採集されており、遺構としての採掘坑も確認されている。
二上山に行った感想
大阪から奈良の中和地区に入るとき、一番にお出迎えしてくれるのがこの二上山です。そんなに高くないですが奈良盆地にいてると、どこから見ても二上山は見えて西の守り神のような存在です。この金剛山地は紅葉もきれいで毎秋真っ赤に染まる二上山もとてもきれいです。
一度は麓近くまでいって大パノラマを見てほしい山です。
二上山の基本情報
観光地名 | 二上山 |
住所 | 奈良県葛城市加守 |
電車・バスでのアクセス | 奈良県側から 近鉄南大阪線 ・二上神社口駅から加守神社登山口まで徒歩500m ・二上山駅から山ノ池横登山口まで約1km 大阪府側から ・近鉄長野線喜志駅にて喜志駅前バス停(東口2番のりば)から金剛バス「喜志循環線(太子廻り循環・葉室廻り循環)」に乗車し、山田バス停下車し二上山登山口(鹿谷寺跡登り口・万葉の森)まで約2km |
車でのアクセス | 奈良県側から最寄り駐車場まで ・西名阪 柏原ICから国道165線、大和高田バイパスで約6km 大阪府側から最寄り駐車場まで ・南阪奈道路、太子ICから約3キロ約5分 |
駐車場 | 奈良県側から ・駐車場は約95台分 無料 大阪府側から ・無料駐車場あり |
営業時間・曜日など | 24時間登れますが、夜間は十分お気をつけください。 |
二上山 | 大津皇子が眠る奈良県と大阪府の県境にある山(二上山登山レポも)
中央構造線を皆様はご存知でしょうか。中央構造線断層帯は、近畿の金剛山地の東縁から、和泉山脈の南縁、淡路島南部の海域を経て、四国北部を東西に横断し、伊予灘に達する長大な断層帯です。そんなすごい断層帯の終点が二上山らしいんです。すごくないですか!?
そんな二上山ですが、奈良県でも歴史的にはとても古くて、もっとも有名なお話で行くと、天武天皇の第3皇子である大津皇子のお墓があります。生まれは九州の那大津で天武天皇の元で政治にも参加していて、その権力もすごいものだったと思います。しかし大津皇子は天武天皇の崩御後すぐに皇太子・草壁皇子に対して謀反を起こしたとされています。
しかし、この謀反はすぐに皇后・鵜野讃良皇女側に発覚されまし た。そしてすぐに大津の一党30数名が逮捕されたそうです。昔は兄弟でも権力争いの巻き添えに合うこともあったと思いますから、大津皇子も誰かに仕組まれて謀反を起こしたのではないでしょうか。
そんな悲劇の皇子、大津皇子が眠る二上山。今でもその時となんら変わりなく奈良盆地を静かに見てくれてます。
…と歴史的なことは歴史学者さんにお願いして、とりあえず観光スポットを紹介する使命と趣味で登ります!!実は前から山登りしたかったのですが、なかなか機会がなかったのでならかんを機に登ってみようと思いました!
待ってろ二上山!!(笑)
ということで、二上山へ向かいました。
ここは道の駅當麻の駐車場横にある二上山ふるさと公園。さぁーー!二上山登るぞーーー!どこだーーー登山口!!
なるほどなるほど、二上山ふるさと公園はこうなってるんだな。よし二上山ふるさと公園を抜けて登山口へ行くぞーー!
公園館の中はとてもきれいでした。管理してる人たちとお話でもして情報収集しようかな、と思いつつ中でおトイレ借りました。話が出来る方がおられなかったのでそのまま外に出ましたが、日中は管理している方もおられるそうです。さぁーーー!!トイレも行ってすっきり!すっきり!ついに今度こそ二上山登るぞーーーー!!
公園をほどなく進むと階段発見!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ついにきました!これが二上山へと続く道か!待ってろ二上山!待っててください大津皇子←
!?
( ゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシゴシ
(;゚Д゚) …!?
扉が閉まってる!!!
…
…
…
…終わりました。二上山へのアタックはこうして終わりました。あっけない幕切れ…大津皇子のお墓詣りもしたかったし、二上山から見る奈良盆地の眺めも最高だったんでしょうね…皆様ありがとうございました。せっかく頂上を見たかったと思っていただいているそこのあなた。本当に申し訳ございません。次はヘリでもチャーターして、空から挑んでみたいと思います。ご清聴ありがとうございました。
…
…
…
(´;ω;`)
そんな馬鹿な!!登れないわけがない!!絶対どこかに登山口があるはずだ!!絶対今日中に二上山に登ってやる!!
なんと、石段の横に地図がありました。もっとわかるところに地図用意してくださいよー(´;ω;`)ウゥゥ
どうやら、ここは二上山ふるさと公園の上にある展望台にしか上がれないみたいです。どこで道を間違ったんだろう。いったいこの時間は何だったんだろう…wよし!戻って地図を見よう!
地図を見ると二上山ふるさと公園からではなく、農道を進んで行くと二上山へと続く道があるではないですか!初めから見ろよ!!ってツッコミお待ちしております。
さて、気を取り直して二上山へ向かいたいと思います。
しかし、のどかな雰囲気ですねー!いいなー葛城!いいなー田舎!
って、まだ道の駅の駐車場見えてるので全然進んでませんけどねwでも、この道本当に昔からあるであろう農道で、何かノスタルジックな気持ちになる場所です。しかも晴れてて気持ちがやさしくなる感じです。こういう風景は、いつまでも守りたいですよね。
よーーーーし!待ってろよ二上山!!(本日2度目)
さて、そろそろ冗談はこれくらいにして先を急ぎます。間違いながら進んでる関係で、スタート地点からまだ400m~500mしか進んでおりません。このままいくと日が暮れる!!
まっすぐ道を進んでいると左手にお堂が見えてきました。この辺の人がお参りしている地元のお堂でしょうか。このお堂がある交差点を右折します。
この方向に歩いていきます。
道も狭くなってきて、右手に山が見えてきており、いよいよ二上山が近づいてきてる気がします。この日は平日のためか地元の人も登山の人もおらず、のどかな道を1人で歩けて気持ちも最高だし、マイナスイオンと自然を独り占め!(ボッチじゃない!)
家が少し少なくなってきて、いよいよ麓に近づいてる感じです。この田舎の路地の雰囲気本当にいいですよね。おばあちゃんとかひょこっと出てきたら立ち話してしまいそうですw
さて、そろそろ家も完全に途切れた!でも登山口って看板はぜんぜん出てこないんです。また道まちがったのかなー?でもいいんです。こんな懐かしい雰囲気にさせてもらっただけでも満足です。本当はこんなところで、のどかに暮らしたいくらいもんです!!
って、そんなこと考えてたらありましたw売物件がww
うーーーこれは住めってことかーー!!住めってことかーーー!!!
そんなことを思いながら歩いてる時に、ふと後ろを振り向いたら結構上まで登ってたみたいです。奈良盆地が輝いてるように見えます。
しかし、登山口どこだろ。山のほうには進んでいるので大丈夫だと思うんですが、このまま進んで行き止まりだったらもう帰る気もしないし野宿でもしましょうかね。でもテントないです…Orz
と、しょーもないことを考えていたらついにあれが!!あ!り!ま!し!た!!!ついにこの時がキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
0.2km進めば登山口があると標識が言ってくれてる!!すてき!!標識サイコーー!!ありがとう標識!!これで気持ちも一転、足も軽くなってきた!
よーーーーし!待ってろよ二上山!!(本日3度目)
當麻山口神社と傘堂を左に望みながら道を進んでいるとついに二上山も見えてきました!
そのまま登っていくと、少し広場みたいな場所に出ました。ため池?みたいなものがあってちゃんと整備されてる感じです。この場所が何なのか周辺見てみたんですが何も見当たらず…
その池を見ながら進むと、鳥谷口古墳がありました。へーーこんなところに古墳あるって昔の人はこのあたりにお墓作ってたんですねー
鳥谷口古墳は7世紀後半の古墳なんですが、この古墳についても書きたいのは山々ですが、また別の機会に書きたいと思います。今日は二上山だけに絞っていくぞ!
何故かわからないですが、和田川という石碑がありました。何か有名な川なんでしょうか。もうすでに登り疲れていた私には考える力がーーーー_| ̄|○ il||li
そんな、歴史があるだろう和田川を越えて、二上山に向けて先を急ぎます。すでに麓だとは思いますが、下界に比べて寒いです。少し暖かい格好をしてきて正解です。
そろそろついにこの時が!!二上山登山口までの標識の距離がかかれなくなりました。もうすぐそこです!
よーーーーし!待ってろよ二上山!!(本日4度目)
標識を過ぎると右手に大龍寺が見えます。この大龍寺の説明をしようと思い調べてみましたが詳しい情報見つけられませんでした…もし詳しいことご存知な方がおられれば大龍寺のこと教えてください。
大龍寺を過ぎるといよいよ山道らしくなります。竹林に入っていく感じが、そろそろ冒険の始まりって感じですよね。登山口行くまでどれだけかかっとんねん!!このボンクラ運営者!!って思われる方もおられるでしょう。うんうんわかります。私でもそう思います。とりあえず…
心からお詫びいたします。m(_ _)m
登山口までの道を歩いていると、右手に何か建物が見えますがなんでしょうか。これ朝焼けとか見たいなー、と思って暗がりの中二上山に登りに来ても、なんだか不気味でこの道通ると怖いですね。日中の山登りでよかった。
すっかり道も寂れてきました。あれそういえば登山している人ぜんぜん見ないな…これはもしかして道を間違った!?もしかして違う世界へ続く道!?異世界へ続く道か二上山へ続く道なのかわからなくなってきて、ちょっと水曜スペシャル川口浩探検隊風になってきました。
まだ舗装されてて歩きやすいですが、一部枯葉がたまってたりしてるので登る人は注意が必要です。雨の後とかは余計に滑りやすいので底が滑りにくい靴で、且つピッケルがあった方が安全だと思います。
登ったのは2月上旬だったのですが、まだ雪がありました。これ、頂上は一面銀世界!?スキーの板とか持ってくるの忘れたーーー!!下手こいたーーーー!!!
でもそんなの関係ねぇ!でもそんなの関係ねぇ!でもそんなの関係ねぇ!ハイッ!オッパッピー!
…先を急ぎます。
道も険しくなってきて、うっそうとした中進んでます。ついに二上山に入ったのかという実感とともに、すでに結構な距離を歩いて足がいい感じの疲労感。体にいいことをしてるなーって感じです。やっぱ二上山サイコーーー!ってなります←まだ登山口に入ってません
ついに!!その時が来ました!!1億2千万人の二上山登山口ファンの皆様お待たせいたしました!!これが二上山登山口!!なんとちゃんとした入り口となっております!!
まさかこれは聖域ということでしょうか?左手には二上山を守っているのでしょうか祐泉寺というお寺がありご本尊は釈迦牟尼如来だそうです。本当はここにも入って中を見学したかったのですが、そこはぐっと堪えて二上山を制しに行きます!!
よーーーーし!待ってろよ二上山!!(本日5度目)
山門をくぐる前とは道もすっかり変わって登山道感が増してきました。落ち葉もたくさんあるので普通の靴だと滑るかもしれません。
少し登ると結界?塔?らしきものがありました。ここからはこの世とあの世を行き来するサバイバルゲームと化します。南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経…
川沿いをしばらくは歩いていますが、写真でわかるかどうかわかりませんが、結構急な登り道です。私のような素人が登る道ではなかったのかもしれません。しかし!!!すでに結界を超えてしまったのです。もう後戻りすることは許されません。すでに異世界に来てるのですから!
しかし、いくら登山道と言えども、そこは登山の人に優しく、ちゃんと整備されててこのように橋がかかってます。まだまだ余裕で登って行けます。日ごろの運動不足もなんのそのです。
!?
いやー危なかったです。登るのに夢中になっていたらこの異世界の急に湾曲した木にぶつかりそうでした。すっかり人生を生き抜くサバイバルゲーム感がでてます。青春×機関銃のサバゲーアニメ見といてよかったですw
いよいよ道も一層険しくなってきました。あと高低差が半端ない!!これはすぐにタモリさんに報告しないと!!花崗岩もあるだろうし、タモリさん喜ぶだろうなー(*´∀`*)
でっかい岩もドーーーーンっとあります。かつてこの二上山が火山だったことがはっきりとわかりますね。
登山道を登ってると突如石垣も出てきました。かつてこの二上山にも二上山城というお城がありました。この二上山城、城郭を築いたのが楠木正成で、楠木氏河内国七城の一つであったとも言われておりますが、実際のところ文献もないみたいで、楠木正成が築いたのかは定かではありません。ただ、室町時代には河内国守護職畠山氏が高屋城の支城と二上山城を建造したともいわれております。
まぁ歴史的な詳しいことは歴史学者にお願いするとして、私は頂上を目指して登り続けます。
よーーーーし!待ってろよ二上山!!(本日6度目)
すでに体力も限界に近付きつつあり、ぜいぜい言いながら登っていたら、ちらほら雪が残ってる場所が増えてきました。体力も尽き果て吹雪の中、二上山で息絶える私が想像できてしまいます。これは登る前に遺書を書いておくべきだったのか!!
…と、生死の境をさまよいながら、ひたすら頂上を目指して登り続けます。
待ってろよ二上山…(本日7度目)
ほんとこの登山道、高低差もすごいし巨石も多い、雪も増えてきてるし、結構きつい!すでに中腹まで登ってるのではないかと思うのですが体力限界です…これは行くも地獄帰るも地獄といった様相を呈してきました。
日頃の不摂生のせいか、体力がすでに限界を超えており、もう転がってもいいから下山したい気分でいっぱいになっておりましたが、少し高低差がなくなり、なだらかな道になってきました。こ!これは!!ついに頂上か!!!!
そう思っていたら、ついにこの時が!!
うおおおおおーーーーーーー!!!!!!!ついにきたーーーーーーー!!!!サッカーの実況中継の人なら迷わず言うと思います!!ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーールーーーーーーーーーーーーーー!!!!
ついに!!二上山雄岳と雌岳のちょうど間の馬の背に出ました!!!感無量です。あの祐泉寺をすぎて1時間くらいでしょうか。1人で心細く泣きたい夜もありました。そんな苦難を乗り越えてついにこの時が来ました!やったよ!やったよ父ちゃん!!ついにここまで来たんだ!!
景色は若干見づらいですね汗
でも、平日のため売店は閉まってましたが雪だるまがお出迎えしてくれました。雪だるまから「よく頑張ってここまできたケロ。君は二上山を登ることができたんだ。もうこれからの人生どんな苦難も乗り越えることができるよ!」という声が聞こえてきました←幻聴
まずは売店側にある雌岳を目指します。山頂付近は結構雪が残ってて登ってる最中雪が降ってくる勢いでした。2月で下界はそこまで寒くなかったのにやはり山の天気は変わりやすいんですね。
結構雪があって怖かったです。でも雌岳は登ったらすぐに山頂でした。ついに雌岳制覇!!!
二上山雌岳へ上る途中あべのハルカス(たぶん)が見えて景色がとてもきれいでした。これこそ登山の醍醐味!!←
そして言ってる間に雌岳頂上!
雌岳とったどーーーーーーーー!!!感無量です。登山サイコーーーー!!!あの苦しい登りを制してこの気持ちよさ!病みつきになっていいですか?次はお隣葛城山に登っていいですか!?!?いつ行くの?今でしょ!←無理
ということで、持ってきたおにぎり食べながら小休憩をとりました。これで充電満タンです!!次は雄岳へ向かうために馬の背に戻ります!
今気づきました。結構体力が底をついており雄岳へ向かう道中階段も結構あって危なかったのであまり写真撮ってませんでした…Orz
山頂まで登る間の記憶がございませんが、結構階段が多くて急こう配でした。途中すごくきれいなお姉さんが通りすがりに「こんにちは♡」って言ってくれたことしか覚えてません。たぶん天使だったんでしょうね。それしかありません。
これが二上山雄岳山頂にあって二上山城の主郭にある葛木坐二上神社の拝殿です。これで二上山完全制覇です!!二上山サイコーーーー!
ちなみに二上山の高さですが、雌岳は474m、雄岳は517mだそうです。南アルプスとか何千メートルの山登る人いてますよね。尊敬とかいうレベルじゃありません…
そして葛城坐二上神社でお参りをした後、最後に必ず行かないといけないところが大津皇子のお墓です。
大津皇子御墓東一丁の石碑から御墓まで少し歩きます。
ほどなく歩くと大津皇子のお墓が見えてきます。こんな頂上の寒いところで眠られてるなんて、少しかわいそうです。でも、いつも二上山から私たちを見てくれるんでしょうね。この時代は天皇の後継者争いに派閥争いが混じって、同じ血を引く天皇家の人たちでの殺し合いがたくさんありましたよね。大津皇子はその巻き添えを食った一人だと思います。その後南北朝時代まで天皇家の争いが続くわけですから、長い歴史だと思います。今こうやって国内は1つになり世界でも類を見ない、安全な国になった日本を大津皇子はどう思ってるのでしょうか。喜んでくれていたら個人的にはうれしいです。
ということで、無事二上山を登ることができました。登山をしている人にとってはとても低くて登山じゃないじゃん!って思われる方もいてるでしょうが、初登山をした私にはかなりの珍道中(誰が珍道中やねん!)でしたが、山登りの楽しさも実感しました。実は尾根を登っていたのですが、結構危ないところもあったので実際は気を抜かず登らないといけないということもよくわかりました。次回はぜひ葛城山にチャレンジしてみます!!
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