
奈良市街の東、奈良公園の一角にある東大寺は、奈良時代に聖武天皇が建てた「奈良の大仏さま」で知られるお寺です。正式には金光明四天王護国之寺といい、全国の国分寺の中心となる総国分寺として建てられました。南大門をくぐって広い参道を進むと、正面に大きな大仏殿が構えていて、その大きさに毎回圧倒されます。
1998年には「古都奈良の文化財」のひとつとしてユネスコの世界遺産に登録されています。大仏殿も大仏さまも国宝で、奈良に来たらやっぱり一度はお参りしておきたい場所です。
盧舎那仏と大仏殿の歴史
ご本尊は盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像、いわゆる奈良の大仏さまです。聖武天皇の発願によって造立され、天平勝宝4年(752年)に盛大な開眼供養が行われました。像の高さはおよそ14.98メートルと、見上げるほどの大きさです。長い歴史の中で何度も傷み、頭部は江戸時代に造り直されたものと伝わります。
大仏さまを納める大仏殿は、1180年と1567年の二度、戦の兵火で焼け落ちてしまいました。江戸時代の前期に公慶上人が全国を回って勧進(寄付集め)を行い、1692年(元禄5年)に大仏の開眼供養、1709年(宝永6年)に大仏殿の落慶法要が営まれました。今建っているのはこのときに再建されたもので、創建当時より間口は三分の二ほどに縮められているそうですが、それでも世界最大級の木造建築といわれています。

大仏殿の正面に立つ金銅製の八角燈籠は国宝で、東大寺が創建された奈良時代から立っているものです。高さは約4.6メートル。よく見ると、笛や笙などの楽器を奏でる音声菩薩(おんじょうぼさつ)が浮き彫りにされていて、千年以上前の職人さんの仕事がそのまま残っているのかと思うと、しみじみします。

東大寺に行った感想
この日は冬のよく晴れた日で、青空に大仏殿の大きな屋根が映えていました。軒を見上げると、組物が何段にも積み重なっていて、よくこれだけの木組みで支えているなあと感心します。

堂内に入ると、薄暗がりの中に大仏さまが静かに座っておられます。足もとにはお花が供えられていて、見上げるとお顔がずいぶん高いところにありました。


手は右手を上げた形で、見ているとこちらの気持ちがすっと落ち着いてくるようでした。大きさに驚きつつも、どこかおだやかな表情で、何度来てもいいお顔だなあと思います。
大仏さまの脇を固める仏像たち
大仏さまの両脇には、金色に輝く菩薩像が座っています。向かって右が虚空蔵菩薩、左が如意輪観音で、どちらも江戸時代に造られたものと伝わります。


さらに大仏さまの後ろには、四天王のうち広目天と多聞天の二体が安置されています。見上げるほど大きな木像で、ぐっと力の入ったお姿が迫力満点でした。


東大寺の基本情報
| 観光地名 | 東大寺(大仏殿) |
| 住所 | 奈良県奈良市雑司町406-1 |
| アクセス(電車・バス) | 近鉄奈良駅から市内循環バスで「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、徒歩約5分。近鉄奈良駅から徒歩なら約20分 |
| 駐車場 | 東大寺専用の駐車場はなし。近隣の有料駐車場を利用 |
| 拝観料(大仏殿・個人) | 中学生以上800円/小学生400円(現金のみ) |
| 拝観時間(大仏殿) | 4月〜10月:7:30〜17:30/11月〜3月:8:00〜17:00 |
拝観料や時間は変わることがあるので、お出かけ前に東大寺の公式サイトで確認してくださいね。
参道の入口に立つ南大門と金剛力士像
大仏殿へ向かう参道の入口には、国宝の南大門がそびえています。鏌倉時代に再建された大きな門で、豪快な木組みが特徴の「大仏様(だいぶつよう)」という建築様式で建てられています。
門の左右には、同じく国宝の金剛力士像(仁王像)が立っています。阿形・吠形の一対で、運慶や快慶をはじめとする仏師たちが建仁3年(1203年)に造ったと伝わります。高さはどちらもおよそ8.4メートルもあり、大仏殿とあわせてぜひ見ておきたい見どころです。
※この記事の写真は2020年1月に撮影したものです。現在の様子とは異なる場合があります。














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