唐招提寺 | 中秋の名月に金堂の扉が開く観月讃仏会

観月讃仏会の夜、扉が開いて三尊が浮かび上がる唐招提寺の金堂 奈良市

観月讃仏会の夜、扉が開いて三尊が浮かび上がる唐招提寺の金堂

中秋の名月の夜、唐招提寺の観月讃仏会(かんげつさんぶつえ)に行ってきました。この日だけは夜の境内が開いて、ふだんは閉じている金堂の正面の扉が3面とも開かれます。灯りの中に国宝の三尊が浮かび上がる姿を、月の下で拝むことができました。

唐招提寺について

唐招提寺は奈良市五条町、薬師寺の北にある西ノ京のお寺です。最寄りは近鉄の西ノ京駅で、世界遺産「古都奈良の文化財」の一つにもなっています。

公式サイトによると、唐の高僧・鑑真和上が天平宝字3年(759)に、戒律を学ぶ人たちのための修行の道場を開いたのが始まりです。境内の中心に建つ金堂は8世紀後半、鑑真和上の弟子の一人であった如宝の尽力によって完成したといわれ、創建時の姿を残す奈良時代の建物として国宝に指定されています。正面の間口が七間、奥行きが四間の寄棟造・本瓦葺の、どっしりとした建物です。

木立の奥に扉の開いた金堂が見える唐招提寺の夜の参道

観月讃仏会とは

観月讃仏会は、毎年中秋の名月の日に行われる行事です。金堂周辺と御影堂の庭園が特別に開放され、鑑真和上とともに中秋の名月をめでる法要が金堂で営まれます。御影堂では裏千家による献茶式も行われます。

2026年は9月25日(金)が中秋の名月にあたり、この日に開かれました。奈良市観光協会の案内では、法要時間中(18:00〜21:00)は拝観料と駐車場が無料で、御影堂前庭のみ拝観料が必要とされていました。時間や内容は年によって変わることがあるので、行かれる方は唐招提寺の公式サイトで確認してください。

金堂の国宝三尊

扉が開いた金堂には、3体の仏さまが並んでいます。いずれも国宝です。

盧舎那仏坐像(中央・ご本尊)
奈良時代(8世紀)の脱活乾漆造。像の高さは3メートルを超え、光背の高さは5.15メートルにもおよびます。光背には862体の化仏が付いています。

千手観音立像(向かって左)
奈良時代(8世紀)の木心乾漆造で、高さ5.36メートル。大脇手42本、小脇手911本、合わせて953本の腕があります。

薬師如来立像(向かって右)
平安時代(9世紀)の木心乾漆造で、高さ3.36メートル。平安時代の初めに完成したと考えられている像です。

夜空を背にした唐招提寺金堂の寄棟の屋根と開かれた扉

唐招提寺の観月讃仏会に行った感想

門から金堂へ向かう参道には灯りが置かれていて、木立の奥に、扉の開いた金堂が明るく見えていました。暗い境内の中で、扉の3つの枠だけが金色に光っているのが遠くからでもよく分かります。

金堂の前まで来ると、屋根の大きさに改めて驚きます。夜空を背にした寄棟の屋根と、その下で灯りに照らされた三尊。昼の拝観とはまったく違う姿で、多くの人が足を止めて見上げていました。なお、金堂の前には「堂内撮影禁止」「境内三脚使用禁止」の札が立っていたので、行かれる方は気をつけてください。

唐招提寺の軒ごしに見上げた雲間の中秋の名月

肝心の月は、この日は雲が多めでした。それでも雲の切れ間から、ときどき満月が顔を出してくれました。金堂の軒ごしに見上げると、雲に縁取られた月がぼんやりと光っていて、それはそれで風情があります。

雲の切れ間に顔を出した中秋の名月

帰りは「出口」と書かれた行灯に見送られて門を出ました。夜のお寺ならではの、静かな終わり方です。

唐招提寺の門に置かれた「出口」の行灯

年に一度、しかも中秋の名月の夜だけの行事です。昼に見る唐招提寺とはまた違う姿なので、日が合えばぜひ訪れてみてください。

唐招提寺の基本情報

観光地名唐招提寺
住所〒630-8032 奈良県奈良市五条町13-46
電話0742-33-7900
アクセス(電車)近鉄橿原線「西ノ京駅」下車
奈良交通バス「唐招提寺」「唐招提寺東口」下車
アクセス(車)第二阪奈有料道路 宝来ランプから3km/西名阪自動車道 郡山ICから8km
駐車場乗用車150台(有料:60分550円、以降30分ごと110円)
拝観料大人・大学生 1,000円/高校生・中学生 400円/小学生 200円
拝観時間8:30〜17:00(受付は16:30まで)
観月讃仏会毎年 中秋の名月の日(2026年は9月25日)

※料金・時間は公式サイト(2026年9月時点)の情報です。

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